「報連相ができない」と嘆く前に、上司がやるべきたった1つのこと
「うちの若手は報連相ができない」——管理職の方と話すと、この悩みが出てこないことはほぼありません。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。
その若手は、本当に「報告の仕方を知らない」のでしょうか。
それとも「報告しづらい空気」があるのでしょうか。
私がこれまで見てきた中小企業の現場で、報連相が機能していないケースの大半は、部下の能力不足ではなく「上司側の受け取り方」に原因がありました。
報連相が止まる瞬間は、だいたい決まっている
ある製造業の会社で、こんな場面がありました。
若手社員が「すみません、納期に間に合わなそうなんですが……」と声をかけたとき、上司が「なんで早く言わないんだ」と返した。
その若手は、翌日から報告のタイミングがさらに遅くなりました。
当たり前ですよね。
報告して怒られるなら、報告しないほうがまだマシだと思ってしまう。
これは若手が悪いのではなく、「悪い報告=怒られる」という学習が起きてしまっているだけです。
上司がやるべきことは「最初の一言」を変えること
報連相が活発な会社を観察すると、上司の反応にはっきりした共通点があります。
それは、悪い報告を受けたとき、最初に「教えてくれてありがとう」と言うことです。
大げさに聞こえるかもしれません。
でも、実際にやってみると分かります。この一言で、部下の肩の力がスッと抜けるんです。
もちろん「ありがとう」のあとに問題の原因を聞いたり、対策を一緒に考えたりします。
ただ、入り口が「責める」か「受け止める」かで、その後の対話の質がまったく変わります。
「で、どうしたい?」が部下を育てる
もう一つ、報連相がうまくいっている会社で見かけるパターンがあります。
部下が相談に来たとき、上司がすぐに答えを出さず「で、あなたはどうしたいと思ってる?」と聞くんです。
これ、最初は部下も戸惑います。
「えっ、自分の意見を言っていいんですか?」みたいな反応をされることもある。
でも2〜3回繰り返すと、部下は相談前に自分なりの案を考えてくるようになります。
結果として、報連相の質が上がるんですね。
「○○の件ですが、△△が原因だと思うので、□□の対応でいいですか?」と来るようになる。
ここまで来ると、上司の負担もぐっと減ります。
「いつでも言ってね」は機能しない
よくある失敗パターンが、「何かあったらいつでも言ってね」と部下に伝えること。
一見やさしい言葉ですが、これ、実は機能しません。
なぜかというと、「いつでも」は「いつでもない」と同じだからです。
報告のタイミングが曖昧なまま放置されて、結局「もっと早く言ってよ」になる。
代わりに、報告のルールを具体的に決めましょう。
- 進捗は毎日17時にチャットで1行報告する
- トラブルは発生から30分以内に口頭で一報を入れる
- 判断に迷ったら、自分で抱えずその場で聞く
ルールがあると、部下は「報告していいかな……」と悩まなくて済みます。
悩む時間がゼロになるだけで、報連相の頻度は確実に上がります。
報連相は「仕組み」であって「精神論」ではない
「報連相を徹底しろ」と号令をかけても、行動は変わりません。
変わるのは仕組みです。
- 報告しやすい空気を上司が作る(最初の一言を変える)
- 報告のタイミングと方法を具体的に決める
- 相談には「どうしたい?」で返して、考える力を育てる
この3つだけで、報連相の景色は大きく変わります。
まずは明日、部下が報告してきたときの「最初の一言」を意識してみてください。
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