法人税申告を慌てない:決算前に経理担当者が確認すべきチェックリスト15項目
「決算月に証憑が揃っていないことに気づいた」「税理士から書類追加を求められるたびに探し回っている」「今年こそ余裕を持って決算を迎えたい」——決算の慌ただしさは、期中の準備で大幅に軽減できます。
このページでは、経理担当者が期中から意識しておくべき15のチェックポイントを解説します。
決算前準備:15のチェックリスト
【証憑・書類の整備】
1. 領収書・請求書の保管が月別・取引先別に整理されているか
紙は月別のファイルに、電子データはフォルダ命名規則を統一して保管する。
2. 電子取引の電子保存が対応できているか
電子帳簿保存法の改正により、電子で受け取った領収書・請求書は電子のまま保存が原則。紙印刷での保存は要件に合わない場合がある。
3. 出張・交通費の精算が全て処理されているか
期末に精算漏れが発覚すると、計上期間の問題が生じる。月次で締め切りを設けて都度精算する。
4. 給与・賞与の計算根拠が保存されているか
給与明細・賞与計算表・社会保険料の計算根拠を1ヶ年分まとめて保管する。
【勘定科目・仕訳の確認】
5. 売掛金の残高が実態と合っているか
回収済みのものが売掛金に残っていないか、または未回収のものが計上漏れになっていないかを確認する。
6. 買掛金・未払金の残高が実態と合っているか
支払済みで帳簿残高が残っているものはないか。翌期の支払い分が誤って当期に計上されていないかを確認する。
7. 仮払金・立替金が精算されているか
精算されないまま残っている仮払いや立替えを洗い出し、全て精算または振替処理をする。
8. 固定資産台帳が実態と合っているか
廃棄・売却した資産が台帳に残っていないか確認する。除却処理を忘れると減価償却費が過大計上される。
【税務関連の確認】
9. 消費税の課税区分に誤りがないか
非課税取引・免税取引・課税取引の区分が正しいか、主要な取引について再確認する。
10. 交際費の限度額を超えていないか
中小企業の損金算入限度額(年800万円)を超えた交際費は損金不算入となる。期中累計を把握しておく。
11. 役員報酬の変更手続きが正しいか
役員報酬を変更した場合、定期同額給与・事前確定届出給与の要件を満たしているか確認する。
【税理士との連携】
12. 税理士への依頼事項リストを作成しているか
「今期の節税で検討したいこと」「不明点」をリストアップして相談の場を効率化する。
13. 必要書類の提出期限を確認しているか
税理士から求められる資料の提出期限を事前に確認し、カレンダーに入れる。
14. 前期の修正事項が全て反映されているか
前期決算で税理士から指摘された修正点が当期の処理に反映されているかを確認する。
【翌期の準備】
15. 今期の改善点を記録しているか
今期の決算で困ったこと・改善したいことをメモしておく。来期に同じ困りごとを繰り返さないための最重要ステップ。
税理士と効率よく連携するための3つのポイント
- 月次試算表を毎月共有する:決算前にまとめて確認するより、月次で差異を確認する方が修正が小さく済む
- 疑問はリストにしてまとめて聞く:都度連絡より、週1回・月1回でまとめて質問する方が税理士の対応効率が上がる
- 「今期の節税案を教えてほしい」と明示的に依頼する:相談しなければ提案されないケースも多い
まとめ
決算の慌ただしさは「期中の準備」で8割解消できます。
- 証憑・書類は月次で整理する習慣をつける
- 勘定残高を四半期に1回以上確認する
- 税理士との連携フローを定型化する
まず15のチェックリストを印刷して、今期の残り期間でできることから着手してください。
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